前回の続きで、
1/10(日):Garrett Bradley監督『Time』@アマプラ

銀行強盗で押し入ったところを逮捕され、執行猶予なしで60年の刑を課せられた夫を待つSibil。自身もその強盗の共謀者として収監された経験を持ち、釈放後は中古車ディーラーの社長として、またアメリカの監獄システムに抗議する活動家として講演等を行いながら、夫の仮釈放に一縷の希望をつないでいます。
何より、刑務所にいる夫とできる限りのコミュニケーションを取り続けながら、夫とともに6人の子どもを立派に育てあげているところがすごい。これには彼女が信仰するキリスト教コミュニティの支えも大きくて、彼女が罪を犯した自身を許し、前に進むことができたのは、このコミュニティの存在が非常に重要だったと思いました。
で、本作は彼女が過去にプライベートで撮っていた映像と、監督がカメラに収める収監後20年が経過した時点での彼女たち家族の日常が交互に映し出される構成のドキュメンタリー。
最終的に夫が仮釈放されたときの、被写体と撮る側の信頼関係が非常によく現れた、夫婦のとても親密なシーンが収められていたのには、ちょっとびっくりしたけれども。
司法がこんなにもたやすく(犯した罪に見合わない60年という過大な罰を与えて)家族の時間を奪ってしまうこと、そして20年という長い時間を信念と愛情で乗り越えたこと、の両方すごいし
「アフリカン・アメリカンの受刑者がダントツに多い刑務所の中で、現代の奴隷制が続いている」ということを訴えた『13TH』では見えてこなかった、受刑者一人ひとりにあった(突如中断された)人生の重みを考えてしまいました。
1/11(月)〜:マーティン・スコセッシ監督のドキュメンタリー『都市を歩くように -フラン・レボウィッツの視点-』@Netflix

7話までのミニシリーズで1話30分程度なので、字幕なし→聞き取れなかったところは英語字幕で、英語字幕で全然意味がわからない部分は日本語字幕で、という感じで1日1話ずつじっくり見ているところです。
全部見終わったら日本語字幕で最初から最後まで見てみようと思ってるけど、「あれ、こんな話だったの?」ってなりそうだな…。
ということはさておき
フラン・レボウィッツのことは本作で知ったのだけど、2冊本を書いた後は書くことが嫌いになった&非常に怠け者、というあたりが結構好き。好き嫌いがはっきりしている人なのだけど、ウィットに富んだ語り口だから、笑いながら聞けてしまう。そりゃートークショーに若者も詰めかけるわ…。
ちなみにマーティン・スコセッシ、レボウィッツを撮ったドキュメンタリーはこれに先駆けて2010年に『Public Speaking』もあるのですね。こっちも見たいけど、オンラインでは見れなさそうー。
あと、彼女のジャケット&ジーンズというスタイルを見て、ジャケットが欲しくなった次第。春が待ち遠しいですな。
(編)
 

 

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