昨夜はアーティスト・ユニット ナデガタ・インスタント・パーティーのレクチャーへ。

今回は11/10から500m美術館で開催される、大規模な市民交流型プロジェクト「500m美術館:ナデガタ・インスタント・パーティー」のリサーチのための来札とのこと。
過去のプロジェクトではたくさんの市民の方々を巻き込み、参加されている皆様はずいぶん楽しげ。(彼らのHPにも、これまでのプロジェクト紹介が載っています)
途中でおいとましたので、最後はどんなお話になったのかわかりませんけど、札幌ではどんなプロジェクトになるのでしょうね。楽しみです。
話変わり、今日の一冊。

内澤旬子さんの『飼い喰い -三匹の豚とわたし』。
世界各地の屠畜現場を取材してきた内澤さんが、「これらの肉は、どのようにして生まれ、どんなところで育てられ、屠畜されるに至るのかに、興味をおぼえ」たことから、
豚を実際に飼ってみるため養豚が盛んな千葉県東部に引越し、住居(廃屋)の軒先に小屋をつくり、三匹の子豚を引き取るという、ものすごい行動力を発揮。
畜産農家の方々が牛や豚を殺処分せざるを得ないとき、とか、「○○を殺して食べるのは野蛮(あるいはかわいそう)」とか、
人と家畜の関係や生き物を食べるということに対して、ずっとモヤモヤしていたので、彼女の体験の中に何か自分の思考を整理するヒントがあるのではないかと思い、この本を手に取ったのでした。
右も左もわからない中で、ホントに細かいことが一つ一つ驚きをもって発見されていく様が、自分にとっても実になじみ深い回路で。
屠畜場に出荷し解体されていくシーン、以下少し引用します。
「感傷はあるものの、やはりここはもう、場所は違えど内容は同じ、何百回何千回と見てきて、自分ですることこそできないけれど、真剣に敬意を払って取材してきた作業場だ。自分が育てた三頭だからとて、動じることはなかった。」
この立ち位置があっぱれ。
最後、自分で育てた豚の肉を食べたときに彼女が感じた奇妙な感覚、「そういうことなのだなあ」と妙に清々しかったです。
お肉の流通や畜産事情についても知ることができるので、お勧め。
いやはや、エネルギーを消耗する読書でございました。
最近は、天気がいいともう家に引き蘢りたいです。

いちいちホレボレ

毎日変化する裏庭

雑草を抜いているときは無心になれていいです。
(編)

 

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