魚住昭『野中広務 差別と権力
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名著!自分的に、「政治って、こういう力学が働いているんだ…」という良い勉強になった一冊。
「選挙の恨みは孫子の代まで続きますよ」とか、いろいろ新鮮でした。次の総裁選も気になる。
最後の方のエピソードで出てきた麻生さんは、差別発言を平気で口にする人権意識の薄さと、今は森友文書の書き換え問題もありますし、本当に辞めてほしい。権力図から早くいなくなればいいのに。
次。
旗手啓介さんの『告白 あるPKO隊員の死・23年目の真実
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一気に読みました。
外交官の方が考える「国際社会の中で日本の国際貢献の必要性とそのあり方」について、
「国際社会というひとつの社会ですから、自分さえ安全なら何もしないということは許されないわけですよね」
「現実を見て、やることはやるべき」
それはわかるのだけど。
日本政府も世論も、国連も、現場の状況とかけ離れた机上の空論(あるいは理想論)を貫くばかりで、結局、現場に身を置く人が命を危険に晒すことになるのだ、というどうにもならなさが、結構ショックでした…
「戦争反対」という言葉は美しいし正しいけれど、あまりにその言葉だけが一人歩きしていて、政府が曖昧な言い回しや解釈に終始して、現場の人が丸腰のまま危険地帯で活動しなければならなくなっているのなら、
きれいな言葉を遠くで言ってる人は正しさを味わってるかもしれないけれど、結局人を危険に晒す行為に加担しているのと同じじゃないか。
そして、このカンボジアPKO派遣について、スタッフの方が痛感したという「日本は検証を行わない国である」ということ。痛い…
「終わったら、ハイ次」というの、自分もあるからなあ。ポジティブなようでいて、幼い態度かもしれないな…
それにしても、昨年末に招へいしていたカンボジアからのアーティストのマリーンは、ちょうど内戦真っ只中に生まれて、彼女の口から聞いていた地名がちょいちょいこの本に出てきて、もう、何だかうまく言葉が出てこない。
日本のこの平和さ加減は、本当にありがたいものなのだな。
告白 あるPKO隊員の死・23年目の真実』、めっちゃおすすめです。
で、次に読み始めたのはこちら。
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韓国の方が書いた、日韓外交史。
勉強になるなあ。
(編)
 
 

 

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