今週は、日中の集中レッスンで疲弊した頭に優しい、短めのドキュメンタリーを夜に見る日々でした。
ということで、
12/7(月):チン・モヨン監督『あなた、その川を渡らないで』@アマプラ

タイトルからてっきり脱北者のお話かと思ってたら、なんとも愛らしい老夫婦の1年半を追ったドキュメンタリー。二人が若い頃や子育て中の頃は戦争やら生活苦やらで大変だったから、老後になってようやく、二人だけの恋人らしい生活を送れるようになったのだなあ。
死を迎える夫が天国で着るものに困らないようにと、少しずつ衣服を燃やして天に送る風習が興味深かったです。
12/8(火):『Ai Weiwei: Yours Truly』@アマプラ

2014年にアルカトラズ島で開催されたアイ・ウェイウェイの展覧会「@Large」を追ったドキュメンタリー。キュレーターとのやり取りでは、「作品のことには口を出さないで。そこはこちらに任せて」と話していて、そういうのを垣間見れると楽しい。
(ちなみに日本語字幕は自分にもわかる誤訳があったりして、非常に良くなかったです。)
彼のドキュメンタリーでは、『ヒューマン・フロー大地漂流』を見たいのだけどな。これはレンタルかなー。
12/9(水):『In Vogue: The Editor’s Eye』@アマプラ

(↑こちらから全編見れます。)
グレース・コディントンが手がけた「不思議の国のアリス」風ページの裏話が面白かったっす。
あと最後に、本作中で各編集者が発したセリフを用いた曲が流れて、クール。
↓この曲。

12/10(木):『パリ・オペラ座 夢を継ぐ者たち』@アマプラ

最後の方のシーンで、オペラ座バレエ学校の子どもたちが出てくるシーンが良かったな〜。
ちなみに本作にも出てきたエトワールのマチュー・ガニオが、コロナ禍で受けたチャコットによるインタビューがあって、「SNSや映像等での発信に心理的バリアがあり、それを超えるのが難しい」自分の位置付けを自問していて、映画がサイレントからトーキーに移行した時のサイレント映画の俳優に自身を重ねている姿が印象的でした。ぜひ上のインタビュー、読んでみてください。
12/11(金):『Alex James: Slowing Down Fast Fashion』@アマプラ

Blurのベーシスト、アレックス・ジェームスがナビゲートするドキュメンタリー。同じくファストファッションを扱った『The True Cost』との違いは、若い世代のサスティナブルな取り組みをたくさん紹介しているところ。
例えば、保温性、伸縮性、吸湿性に富むウールに着目し、オールシーズン着れるウールシャツを「100日間連続で着ても大丈夫!」というキャッチフレーズで売り出すWool & Prince(ほしい)、ショッピングサイト上で製品のサプライチェーンを可視化し、情報を開示する企業の衣服のみを扱うZADY(同様の取り組みがスタンダードになってほしい)などなど。
2016年制作のドキュメンタリーなので、今はさらにいろんな取り組みが増えてそう。
それにしても、本作中で触れられていたのですが「自分が買う服が何でできているか知らない」人たちが少なからずいることに驚き。買うときってタグ見ません?
ファッションを取り巻く環境・労働問題については企業側の取り組みが必須で、個人でできることには限りがあるのだけど、『Slowing Down Fast Fashion』の提案としては、上記のようなサスティナブルな取り組みをしているブランドの応援、一つの服を長く着る(ために、自分で編んだりカスタマイズしたりする術を楽しく提供する取り組みも紹介)、古着を活用する。などなど。
自分の場合は、ほしい型と素材と色のズボンを歩き回って探すより、カナリヤで布を買って自分で作った方が早いことに気づき、以来ズボン(と簡単な上着)は自分で作ったものを愛用しているのですが、必然的に長ーく着るようにはなります(1本作るのに時間と手間がかかるから)。
最近はダイロンのプレミアムダイで染色もするようになって、さらに楽しくなった感。こちらについては、また別の投稿で
12/12(土):『9人の迷える沖縄人

12日までの無料配信に滑り込み。いやー、これ、素晴らしかったです。
若者の意見は、自分にとってザラッとした受け入れ難いものでしたけど、それが自分の奥深いところにあるものと一番近いから、受け入れ難いのかもしれないなあ、とぼんやり。他の人たちの思いに共感しながらも、結局は…というあたりが。
あと犬養憲子さん、めちゃ良い役者さんじゃないです?
12/13(日):『ONE DAY PINA ASKED… / ある日、ピナが…

ピナ・バウシュをベルギーの映画作家シャンタル・アケルマンが追ったドキュメンタリー(1983年制作)。今日までの無料配信です(※上のリンク先から見れます)。
ちなみに『コンタクトホーフ』のこのシーンは、やっぱり見ていると苦しくなる。
来週もまた集中レッスンの日々なので、夜の一作品を支えに頑張るぞー。
(編)

 

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