BLOCH PRESENTS『LONELY ACTOR PROJECT vol.19』~2014年 新春松の内公演~を見てまいりました。
トップバッターは、熊谷嶺さん(ナランチャ/霊6)出演、赤谷翔次郎さん(パインソー)作・演出の『シナタカ』。
冒頭の寝坊しちゃってぐるりと走ってくるときの壁の向こうから声が聞こえてくる感じと、ラップにテンション上がりつつ、話は何だか壮大な方向へ。
それにしても後半、彼が口にする単語のほとんどが何のことなのかわかりませんでした(驚き!でも展開としてはそこが狙いかと)。あれって、全部何かをネタにしているのかな?
娯楽にしても何にしても、世界はどんどん細分化していって、誰とでもできるような立ち話的な話題は少なくなる一方なのだなー。
主人公は1,000年も生きられたからずいぶんと博識でしたが、寿命のある身としては何を知ることに時間をさくか。
なんてことを考えながら見ておりました。
2番目は、福井佑梨さん(劇団しろちゃん)出演、鎌塚慎平さん(劇団しろちゃん)作・演出の『となりの』。
これは、福井さんの身体あっての作品。主人公の女の子が、バレエのレッスン中に妄想をどんどん枝分かれさせていく様が楽しく、季節風に乗ってNY〜そして挙式〜と、
見ていて微笑ましかったです。
3番目は、和泉諒さん(劇団fireworks)作・演出・出演の『memorandum』。
上の福井さんがほほえましい妄想なら、こちらはどーしよーもない妄想で前半が経過。
ところがですね、その怠惰で性欲性欲などーしよーもなさを全身から発散している彼がポソリと語る「両親の夢」
から、親の目から見た彼(や、彼への想い)が見えた瞬間、
怠惰で性欲性欲の裏側、決して外からは見えない彼の本質(というと少し大げさだけど)が垣間見えて、ぐっときました。
あの瞬間は良かったなー。それだけに、彼が死ぬことをやめる経緯は、もっとささやかなものでもありだったかなと。
4番目は、澤田亜沙子さん作・演出・出演の『アンネ』。
原作はアンネ・フランクの『アンネの日記』です。この5作品の中に、こういう作品も入っているというバランスの良さ。
原作も改めて読み直したいな。
ラストは、小石川慶祐さん(劇団リベラルシアター)出演、Chihiroさん(劇団リベラルシアター)作・演出の『SP』。
やっぱり最後はスカッと笑って終了したい。ということで、おおいに楽しませてもらいました。
後半は力尽きた感じになってしまいましたが…LONELY ACTOR PROJECT、次回は5月開催予定とのこと。
次は誰が出るのか、楽しみです。
(編)

 

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