前回の続きで

11/16(月):『ブラック・ボックス』@アマプラ

WIREDの記事を読んで、つい見てしまった。

11/17(火):「春の気配、火薬の匂い:インド北東部より」から『田畑が憶えている』。

1983年のアッサム州における州議会選挙の際、ネリーと近隣の村々で2000人以上もの人が虐殺された事件があり、その生存者が30年後に語るドキュメンタリー。

なんで選挙の際に外国人排斥運動が起きたのかよくわからなかったのだけど、後から調べてみたら、木村真希子氏による論文を発見。背景がよくわかってありがたやー。

ちなみに、イギリス植民地時代にイスラム教徒とヒンズー教徒の地域に分ける分割統治をしたことがきっかけで、両者の対立が深刻化したそうで。以下の部分とか、植民地での同じような状況を以前も読んだことがあるな…。分割統治は本当に罪深い。

植民地期の大量移民の導入により、人口のバランスが大きく変化し、 同時に移民が政治的・経済的に優位な位置についたことである。アッサム州の場合は人口の 50%近 くが植民地化以降の移民であるベンガル系ムスリムと茶園の労働者(他州出身の先住民族やネパー ル人が主)であると同時に、植民地期にはさまざまな近代的職業をベンガル出身の中間層が占めた

アッサム州にはベンガル地方(東側は現在バングラデシュになっている)から植民地時代に移住してきた移民の子孫であるベンガル系住民が多く住んでおり、1983年の虐殺では彼らの特にムスリムがターゲットになったと。

ベンガル系ムスリム住民からすると、自分たちは祖父の代からこの地に住んでいるインド国民なのに、未だに「バングラデシュ人」と呼ばれて差別される状況があり。しかし、もともとこの地に住んでいた先住民族からすると、彼らが移住してきたために自分たちの土地を奪われたという感覚があり。

それでも、上のドキュメンタリー中で生存者が語る「幼い下の息子を背負って逃げていたときに、後ろから鎌で切りつけられ、振り返ると息子の頭が真っ二つに割れていた」「私たちにも悪い部分はあったと思うが、子どもたちには関係のないことだ」という言葉が…

人は憎悪のもとでたやすく見境がなくなってしまうから、権力を維持する(奪還する)ためにそれを煽る指導者や政治家には、もれなく天罰が下ってほしい。

ずっしり重い気分になったので、この日はもう一本。

『森の奥のつり橋』

村の男性が共同作業で森からナタ一本で籐と竹を切り出し、長さ300メートルのつり橋を作り直す様子が収められていて、「こんな生活があるのねえ」と。

本作は99年の作品だけど、2017年に書かれた記事もいくつかあったので、この生活は変わらず続いているのだなあ。

11/18(水):ベルリンのシャウビューネ劇場が配信プログラムを再び開始していたので、芸術監督トーマス・オスターマイヤーの『Returning to Reims』を。

(全編は上のリンク先から。21日AM2:00までの公開。)

今年5月の国際オンライン演劇フェスティバルでは、時間が合わなくて彼の作品を見れなかったので、この機会に早速。

フランスの社会学者・哲学者であるディディエ・エリボン『ランスへの帰郷』を下敷きにした本作では、映像が投影されるスクリーンをバックに俳優のケイティー(Nina Hoss)がスタジオでナレーションを入れていく作業が展開。

貧しい労働者階級で共産党を支持していたエリボンの家族は、次第に極右の国民戦線(現・国民連合)を支持するようになるのですが、それと含めてイギリスの運動の映像なども挟まれて、全体的に左翼知識人が無視してきた労働者階級の人たちの存在、みたいなことがテーマになってるのかな。

終盤、ケイティーはNina Hossとして父親Willi Hossのことを語り始めます。

農場労働者として働きながら組合員として頭角を現し、プラハの春でのソ連の介入を批判して共産党を除籍。そのあと緑の党を立ち上げるけれども、ドイツ政府のアフガニスタンへの軍派遣に反対して緑の党を去り、その後はアマゾン先住民族と環境保護に取り組んだ父親について語るNina Hossの様子を見て、映像作家は急遽それをカメラに収めることに。

最後は、彼女のスマホ動画(先住民族の村に安全な飲み水が引かれて、儀式に参加する父親の様子が収められている)を映像作家とエンジニアが一緒に眺めるところで終了。

英語音声のみの配信で、会話の内容を大方理解できる喜びとともに、意味の理解だけで精一杯で、そこから思考するところまで頭が追いつかないのがもどかしい…。

この言語理解プロセスがもう一段速くなると、日本語で演劇を見ているときのように台詞からいろんなことを感じて考えて、感想を語れるところまでいけるのだろうなー。クオー。

とはいえ、英語圏の演劇と、非英語圏(英語字幕付き)の演劇を楽しめるようになることが、自分の英語学習の最大の目的なので、昨夜は少し進歩を感じて嬉しかったのでした。

あ、昨夜は、OrganWorks生配信企画 『Spread on Air #4』も拝見。前回に続いて二度目だけど、今回も良かったな〜。ストアから投げ銭。次回は12/30ですって。

(編)

 

 

 

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